2016年05月31日更新

『余計なミスを確実になくす』東京大学文科三類合格者の数学の解き方

東大文系2016

合格者のプロフィール

年度 2016年(現役)
進学 東京大学文科三類
合格学部
  • 早稲田大学政治経済学部経済学科
  • 早稲田大学文化構想学部文化構想学科
出身高校 千葉県私立渋谷教育学園幕張高等学校
センター試験
英語
183点
国語
193点
数学1A
89点
数学2B
100点
化学基礎
50点
生物基礎
47点
日本史
91点
世界史
88点

―東京大学文系の数学で合否のカギを握ると思った設問や、問題全体に対する印象を教えてください。

問題全体に対する印象は、簡単だ、の一言に尽きます。例年に比べ高得点をとりやすく、満点(80点)も十分狙える問題群でした。よほど英語・国語・社会で他を圧倒する実力を有さない限り、50点を数学で確保しないと合格は厳しいと感じました。

とりわけ数学が簡単な年に、合否の分かれ目となるのは、いかに余計なミスを減らすかです。今年の場合、第一問、第二問(1)(2)、第三問は、多くの受験生が過去に類題を解いている可能性が大いにあり、絶対に落とせません。

これらを確保すれば50点が担保されますから、合否のカギといえます。

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―東京大学文系の数学の解く順番・時間配分についてその順番で解く理由も含めて教えてください。

年度や受験生の得意分野によって、解くべき順番は異なります。一方、時間配分は共通して気をつけるべきことが二つあります。

一つ目は、開始25分以内に完答できる大問を一つ見つけ、それを解き切ることです。

早いうちに20点を確保することで、心の余裕が生まれ、以後の試験時間も落ち着いて問題に取り組むことができます。25分というのは、試験時間を大問数で割った目安です。

短ければ短いほど有利になるでしょう。東大文系数学は、全部が難問奇問ということはなく、落ち着けば解ける問題が一問は含まれています。

一度に複数の問題に手をつけるのではなく、解ける問題を一問見つけることに最初は集中してください。

二つ目は、どのような状況であれ、見直しの時間を作ることです。

 入試は基本的に一発勝負なので、数学で満点を無謀に狙うより、6割、7割の得点を堅実に確保することが大切です。そのために、見直しを行って余計なミスを潰す作業が求められます。

例えば、試験時間は残り30分、大問1つだけが白紙、という状況のとき、その白紙の大問に新たに取り組むのは愚策です。残り時間をすべて使い、既に手をつけた大問を見直し、確実な得点を増やしましょう。

見直しに割く時間を予め決めておくのも良いです。僕は、20分を見直しに充てると高3の夏休みの段階で決め、模試でも実践していました。

試験時間内のタイムスケジュールを事前に決めることで、本番での焦り、余計なミスを減らすこともできます。

 

―第一問(座標)をどのように解いたかを具体的に教えてください。

 
たまたま最初に見た第一問が解けそうと感じ、真っ先に取り組みました。座標平面上の鋭角三角形の成立条件に関する問題です。3角が鋭角となる条件を求めます。

ベクトル、余弦定理、三平方の定理、と複数の手法が思いつき、どれを選ぶか悩みました。始めに選んだのは余弦定理ですが、計算を進めるうちに、三平方の定理を用いると解答が簡略化されることに気づき、最初から解きなおすことにしました。

その後は順調に進み、20分ほどで完答できました。
 
 

―第二問(確率)をどのように解いたかを具体的に教えてください。

「巴戦の確率」と呼ばれる有名な問題で、僕も過去に類題を解いたことを思い出しました。(1)と(2)は親切な誘導であり、問題なく解けたものの、(3)の「総試合数が3m回以下」という指定に悩みました。

なぜ3mなのだろう?と少し考え、試合数を3で割った余りで分類してみよう、と勘を働かせたところ、見事的中。やや計算が煩雑でしたが、15分ほどで解答を書き終えました。(ここまで35分)
 
 

―第三問(微積分)をどのように解いたかを具体的に教えてください。

 
微積分に関わる計算問題です。見た瞬間に、センターレベルの基本問題で絶対に落としてはならないと思いました。計算ミスのないように気をつけながら、15分ほどで完答。

このあたりで、今年(2016年)の文系数学はやけに簡単だ、ということに気づきました。(ここまで50分)
 
 

―第四問(整数)をどのように解いたかを具体的に教えてください。

余りに関する整数問題です。(1)は答えのみでよいと指定されていたので、地道に余りを調べあげ、規則性を見つけて終わりでした。

(2)は考え方も記す必要があったので、nの偶奇で場合分けしたうえで合同式mod 3を用い、こちらも問題なく解き終えました。(3)は題意を汲み取るのに苦労しました。

(1)と(2)の関連性も不明で、結果を(3)に利用するのだろうと勘を働かせ、地道に余りを調べていったところ、規則性と(1)(2)の関連性に気づくことができ、一気に解き終えることができました。

整数問題は、勘が当たるか否かで所要時間が大きく変わります。今回は運良く20分で終わりました。

全ての大問を解き終えた時点で30分余っていたのをよく覚えています。残り時間でのんびり見直しをしつつ、満点をとれそうだと夢想していました。(結果、満点でした)

―最後に東京大学文系を目指している受験生に東京大学文系の数学で高得点をとるためにアドバイスをお願いします!

前述した各設問の解き方からも分かるように、数学で高得点をとるためには、『類題を過去に解いたことがあること』と『勘を働かせることができること』の二点が肝要です。

類題については、過去問を多く解くことで解決します。東大文系数学は、とりわけ確率や微積分、座標の分野で過去に類題があることが多いからです。

一方、整数問題などで求められる勘は当たれば良いのですが、試験本番では焦ってうまく考えられないことも多々あります。解けるか解けないかを集中して見極め、時には捨てる覚悟も必要です。

僕は東大文系数学の過去問を25年分解きました。

ほとんどの年度において天才的な発想力なしに、普段の演習の経験を活かして解くことのできる問題(2016年であれば、第一問、第二問(1)(2)、第三問を選び、確実に解くことによって合格点を確保することは十分可能です。

文系数学に数学力は要らない、というのが僕の持論です。
 
今年(2016年)は明らかに捨てるべき問題がありませんでしたが、来年以降もそうだとは限りません。

より高難度の問題群になったとき、解ける問題を見極め、それを確実に解き、見直しでミスをなくすことは、一層大きな合否の分かれ目となるでしょう。

東大志望の方は、受験科目が多く、数学ばかりやっている暇もないでしょうが、少しずつ着実に問題を解き進めて本番に備えてください。

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