2016年07月20日更新

『解答の方向性の型を作る』東京大学文科三類合格者の日本史の解き方

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合格者のプロフィール

年度 2016年(現役)
進学 東京大学文科三類
合格学部
  • 東京大学文科三類
出身高校 福岡県私立久留米大学付設高等学校
センター試験            
英語
189点
国語
178点
数学1A
92点
数学2B
89点
化学基礎
48点
地学基礎
44点
日本史
85点
世界史
93点

―東京大学文科三類の日本史で合否のカギを握ると思った設問や、問題全体に対する印象を教えてください。

東大の日本史は全て論述です。もちろん最低限の知識や時代背景の知識は必要ですが、暗記するべき事柄は思ったよりも必要ありません。

それよりも、ある設問に対し、与えられた資料のうち、どの資料を参考とすべきで、その資料をどの角度から分析すべきで、何を問うているのかを設問の問い方から解釈することが大切です。

私はこれを「解答の方向性を定める」と呼ぶのですが、解答の方向性を練る訓練を過去問演習で積み、それを本番の緊張状態でフルに発揮することが何より必要です。

また、東大の日本史は古代・中世・近世・近代からバランスよく1題ずつ出題されるので合否の鍵を握る問題というのは特にありませんが、苦手な大問を作らないことが何より大切だと思います。

1題15点と言われる東大日本史において、ある時代が苦手だとその他の時代の問題で巻き返すのは至難の技です。バランスよく高得点を狙いましょう。

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― 東京大学文科三類の日本史の解く順番・時間配分についてその順番で解く理由も含めて教えてください。

解く順番は1、2、3、4と順番通りに解きました。これに特に理由はありません。私はどの大問も苦手とはしなかったので、順番通りに解き、5分以上考えても回答の方向性が見えない設問に関してだけ、後回しにしました。

時間配分については、東大は社会は150分で2科目解答しなければならず、私は世界史があまり得意ではなかったので、日本史を60〜70分で終わらせるように意識していました。したがって、1つの大問あたり15〜20分で解くように心がけていました。

―設問1をどのように解いていたかを具体的に教えてください。

設問1では古代の内容が問われます。私は、律令制成立前、成立期、成立後、崩壊後の4パターンに分類して考えるようにしていました。

律令制は古代の内容において絶対に切り離せない事項です。なのでまず、律令制がどういう制度で、どういう点で画期的だったのか、どういう役割を果たしたのか、どのような理由で時代から切り離されていったかを、政治、外交、文化、社会、経済の5つの面から完璧に理解しましょう。

すると、設問が律令制のどの面を問うているのかが理解でき、解答の方向性が自ずと定まります。律令期以前について問われる問題については、律令成立に向けて、「この時代がどのような意味を持ったか」ということを意識して解答の方向性を探りましょう。

―設問2をどのように解いていたかを具体的に教えてください。

設問2では中世の内容が問われます。中世は時代の幅が広く、出題分野も多岐にわたるので時代でパターン分けすると返って煩雑になります。

なので方向性を定めるためにまず、武士が時代の主役に「なった」ということを意識してください。つまり、中世を大まかに近世に向けた過渡期と捉えるのです。

武士は貴族とどういう点で違うのか、どういう点で貴族から影響を受けているのか、どのように独自の支配を確立させていったか、それは文化や社会、経済にどのような影響を与えたか。これが解答の方向性の軸となります。

そこに、御成敗式目や惣村や一揆、禅宗などの重要テーマを当てはめていけば、自然と方向性が確定します。

―設問3をどのように解いていたかを具体的に教えてください。

設問3では近世の内容が問われます。近世においての最重要テーマは幕藩体制の一言に尽きます。この制度を律令制のように政治、外交、文化、社会、経済の5つの面から完璧に理解しましょう。中世との比較も見逃せません。

加えて重要なのが、商業活動の成長です。戦のない安定した時代と交通網が整備されたことによって商品流通網が全国的に拡大・浸透したことは社会・文化に多大な影響を与えています。

この2つのテーマを方向性の軸として設定し、歴史的事実や設問の資料を当てはめていけば、方向性が確定します。

ただ、そうならない場合も稀にあるので、そういう問題は資料分析から「出題者は何を問うているのか」を常に意識するようにしましょう。

―設問4をどのように解いていたかを具体的に教えてください。

設問4は近代・現代の内容が問われます。戦後史は舐めてはいけませんが出る頻度はとても低いので、対策のための時間がなかったら省くべきです。

近代についてですが、近代はテーマの枠組みを超えた多角的なアプローチが4つの設問の中で一番必要です。具体的には、設問が経済のことを問うているが、国内の政治や国際状況を意識しておかないと解答の方向性が定まらず、結果的に何を書いていいかわからないという状況が十分に起こりえます。

したがって、年代に沿った縦の知識だけではなく、テーマを超えた横の知識を意識して学習することが必須です。そして、近代の問題に関してのみ、東大の問題を演習する前に易しい記述問題を解いて、知識を活用する練習を積んでおくことをお勧めします。

また、他の3問とは違い、設問4は参考資料が図やグラフであったりあまり与えられていません。なので、近世に関しては網羅的な知識が他の設問と比べて必要になります。

―最後に東京大学文科三類を目指している受験生に東京大学の日本史で高得点をとるためにアドバイスをお願いします!

ーまず記述の前提となる知識を確実なものにしてください。センターで最低85点は取れないと話になりません。

次に、過去問演習で東大の独特な問いの形式に慣れてください。そこで、解答の方向性を立てる訓練をしましょう。

その際大事なのは、多角的な視点のアプローチから方向性を確定させることです。ある問題を一つの分野からしか見ないと、要素を落としてしまうことが多いにあります。

最後に、問題演習には本番の時間配分などを常に意識して臨むようにしましょう。緊張感を持てれば解いた後の復習にもより一層身が入るようになります。

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