2017年06月17日更新

センター物理満点の現役東大生が答える物理Q&Aとオススメ勉強法

物理 高等学校理科用 文部科学省検定済教科書 数研出版(物理-304).jpg

物理は「公式の理解が重要」という言葉に甘えていると痛い目にあう

物理は公式を正しく理解することが大事で、それさえできれば問題を解くことができる。とよく聞くかもしれませんが、その言葉に従って教科書の公式の部分を理解して物理が得意になることはまずないです

結構多くの人がこの言葉に惑わされるんですが、公式だけ見ていたところで理解が深まるものではないんですね。

こんな風に、適当に考えて選んだ勉強法では成績を上げられずに時間の無駄になるだけなので、常に勉強している内容だけでなく、勉強法についても考えることが重要になります

僕は予備校に通わずに、自分の努力と学校の授業だけでセンター物理満点&東大合格を果たしました。その中で、物理の勉強法についてよく考えて、疑問に思っていたことがいくつかあります。

受験を終えた今ならその疑問に答えられると思い、同じ疑問を持つ皆さんに過去の自分に教えるようにその答え・解決策を提示していきます

①物理の授業中に公式の証明をノートに板書する必要はあるのか?

どこの高校でも物理の授業では公式の証明が中心になっていると思いますが、Δtがどうとか、正直聞いていてもピンとこないことが多いのではないでしょうか。

実は物理は基本大学で習う微積分の考え方を使って公式を導き出すものなのに、「高校物理では微積を使ってはいけない」という教育課程上のルールがあるがために、変に回りくどいような証明をするしかなくなってしまっているんですね

その中で授業中にその回りくどい証明方法を覚えることは正直無意味だと思います。そんなのを板書するのに必死になってるくらいなら、公式の形を丸暗記でもいいから覚えた方が絶対にマシです。証明なんてどうせ定期テストでも出ませんし、覚えてもすぐに忘れてしまうと思うので。

公式の証明は教科書に書いてありますし、証明方法を覚えたからといって公式を理解できたことにはなりません。

②物理が本当に苦手な人は教科書から復習し直した方がいいのか?

定期テストで半分も取れないレベルでできない人もいると思いますが、そういう人はよく教科書からやり直せって言われますよね。ただ個人的には物理で教科書を使って勉強することでできるようになることは99%ないと思っています

物理は本当の意味で公式を理解できていれば問題が解けるのかもしれませんが、その本当の理解は教科書で証明を理解したら得られるなんて甘いものではないです

先ほども言いましたがそもそも証明自体回りくどくてわかりにくいですしね。センター物理満点だった僕がわかりにくいと思うくらいですから、まして物理が苦手な人が、です。

では物理が苦手な人は何をすべきなのかというと、とにかくリードαなどで問題演習を積むこと。一見「公式の理解」からは程遠い勉強法にも見えますが、実際には遠回りに見えてこれが一番の近道だと思っています

問題を解こうとしても解けないから教科書を読むんじゃないか。と思うかもしれませんが、そうではないです。解けなくて何一つ問題ありません、1回目は。1回目問題を見て何をしたらいいかわからなかったら、すぐに解答を見るようにしてください。

わからない問題を何十分も考えるのって、なんか勉強している感じするから危険なんですよね。でもそれは思考力が必要な問題はそうですが、解き方を知っていれば解ける問題にそんなに時間をかけるのは本当に時間の無駄

だから解答をすぐ読んでください。その代わり自力で解けるまでは絶対に解き直しを怠らないこと。これを徹底していれば、解答をすぐ見て頭を使わないから成績が伸びない。なんてことはあり得ません

そして様々な問題を解くなかで公式が出てきて、そこでその公式がどんな場面で使えるのかとか、どういう場面で使ってはいけないのかを理解していくことにつながります。

③物理の公式は丸暗記すべきものなのか?

理系科目の中ではもっとも覚える内容が少ないのが物理ですが、それでも物理の公式は文字が多くて複雑でとても覚えにくい。と感じる人が多いかと思います。

少ないから頑張って丸暗記する人もいますが、数学の公式も物理の公式も、決して赤シートを使って世界史のように暗記するべきではないです。べきではないというか、効率が悪いんですよね、丸暗記は

まず丸暗記は定期テストは乗り切れるかもしれませんが、模試でその範囲が出題されるようになるのはその1ヵ月後とかでしょうからまず公式を覚えておくことはできないかと。それに公式の形をそのまま使うわけではないこともあります。

だから理想的な覚え方としては、さっき言ったようにセミナー物理などで問題演習を積む中で、使っているから覚えてしまった、という覚え方。公式を自然と覚えてしまうほど問題演習を詰めているということになりますから、問題の方も解けるようになっている証ですね。

ただどうしても覚えにくいものや、簡単に覚えられてしまうものもあるので、そういう公式は別で覚える感じで。例えば反発係数の公式。

\[
e=\frac{v_{a}’-v_{b}’}{v_a-v_b}
\]

僕は式の形をざっくりと覚えた上で、「前ブンの後=\(\frac{後}{前}\)」と音で覚えるようにしていました。

あとはドップラー効果の公式とかですね!

\[
f=\frac{c-v_o}{c-v_s}
\]

これも「\(c-v\)みたいのをc-vみたいので割る」ってことはざっくりと覚えておいて、\(v_o\)(=観測者の速度)\(v_s\)(=音源の速度)どっちが上だっけ?という話ですが、\(v_o\)のoをoverだから分子(※本当はobserver)、\(v_s\)のsをシタだから分母(※本当はsource)と考えるようにしていました

こういうこじつけで簡単に覚えられてしまうものとかは別で覚えていくのが一番早いかもしれません。

④物理は問題の解法を暗記する勉強法で成績を上げることはできる?

数学は解法暗記(考えるよりも問題の解答を覚える作業を通じて成績を伸ばそうとする考え方)を取っている人も多いですが、物理でもこの考え方は通用するのか?

さっきからセミナー物理を使ってとにかく問題演習と言っている通り、解法暗記で物理の成績は確実に伸びます。僕自身解法暗記だったので。ただ一つだけ注意点があります。解法暗記では偏差値は上昇しますが、ほぼ確実に頭打ちになります

どういうことかというと、セミナー物理に載っているような問題の解法を暗記していれば定期テストで同じ問題が出た時には得点できますし、重要問題集や名問の森で扱われている問題の解法を暗記していれば全統記述や進研模試で似た問題が出た時に正答率は高いでしょう。

しかしある一定のレベルを超えると初見問題が出るようになるので、解法暗記で乗り切っていた人は手が出なくなってしまうんですよね。模試でいうと駿台全国模試とかは難しいです。

しかし解法暗記はやることが明快なのでどんなに物理が苦手な人でもできるという、勉強のしやすさとしての魅力があるのもまた事実。

そこで仮にセミナー物理と重要問題集を持っているとすると、セミナー物理は完全に解法暗記で解いてしまって大丈夫です。そして重要問題集は、1回目を解くときだけは30分以内を目安に踏ん張ってみる。あるいはセミナー物理の基本問題は解法を覚えるが、発展問題は少し粘る

こんな感じで適度に自分で考えて解く練習を挟んでいくのが重要なんですね。

ポイントは、「少し踏ん張ってみる」ということ。やはり1時間も2時間もかけるのは時間と労力の無駄だと思います。あとは1回目は踏ん張った問題も、解答を一度読んでしまえばもう解法暗記すべき問題として扱ってしまってもいいと思いますよ。

⑤受験を見据えた上で、物理の定期テスト勉強では何を目標とすべきなのか?

高3になると受験への意識が強まる一方、定期テスト対策にかける時間や労力は減っていく傾向があります。

定期テストの段階でできていなくても夏休みとか冬休みに全部復習するから大丈夫。という考え方なんだと思いますが、実際には電磁気とか原子物理など新しく習う他の分野に時間を取られたり、化学も有機化学という思い分野が最後に待ち受けていますから、現役生はその頃になって初めて昔にもっと復習しておけばよかった…と後悔するんですよね

だから定期テストの段階で入試レベルまで上げてしまうのが一番シンプルかつ安全です。理系の場合数学Ⅲがまだ新しい内容を習っていることもあるでしょうが、数学Ⅲと理科だけは定期テストで入試レベルまで持っていけるように時間をかけて対策しないと、多くの現役生と同じ間違いを犯すことになりますよ!

セミナー物理を完璧にして重要問題集も、というのは時間的に厳しい人も中にはいると思いますが、まだ夏前であるなら最低限セミナー物理は全ての問題を自力で完答できるようにはしておいてください。その上で夏休みに重要問題集で復習し、秋以降に習った電磁気などの内容は必ず定期テストまでに重要問題集も解くようにしてください。

⑥東大京大・その他難関大学合格するためには微積物理の方が有利なのか?

東大京大などの難関大志望者の中で、予備校に通っていない受験生が必ずと言っていいほど不安に感じるこの疑問。駿台に通っている友達がよくわからないカタカナを話していて、微分積分を使って物理の問題を解いている、なんて経験僕自身もありました。

僕自身は予備校には通わずに自分の力で東大合格を果たせたらいいな。と考えていたので、不安だからと言ってすぐに予備校に通うことを考えたわけではないですが、微積物理の方が東大物理で高得点を取れるというのであれば独学にこだわってる場合ではないことはわかっていました。

結論から言うと、微積物理はなくても全く不利ではないです。むしろ、微積物理を駿台で習っていた東大志望の友達2人は、どちらも不合格でした(たまたまかもしれないですが…)。物理は本来微積に基づいているので、確かに本質的な理解をするためには微積物理が必要でしょう。でも微積物理を使いこなせるようになるまでのコストが非常に大きいのではないかと思います

でも確かに微積物理の方がわかりやすいことがあるのは事実。そのもっともいい例が電磁気の交流回路の範囲です。電磁気の中でも最後の方に習う内容なのでピンとこない人が多いと思いますが、交流回路というのは時間tによって電流I、電圧Vの値が変化するような回路のことです。例えば\(I=\frac{V_0}{R}sin\omega t\)みたいに。

この式を見ただけでも難しそうと感じる人がいるかもしれませんが、交流回路では中学物理でも出てきた抵抗、電源の他にコイルというものが新しく登場し、そのせいで式はもっと複雑になっていきます。

この時に微積物理を使える人は面倒な暗記をせずに計算によって式を導き出せるのに対し、微積物理を知らない人はそもそも面倒な暗記をし、さらに解く時はその暗記を頭から引き出して考えて解くため時間がかかってしまいます。

他の例でいうと等加速度直線運動の変位の式ですかね。

\[
x=x_0+v_0 +\frac{1}{2}at^2
\]

これを覚えるのが大変という人もいると思いますし、知っている人はv-t図の台形の面積から導き出しているかと。でもこれも微積を使うと、等加速度直線運動の速度の式\(v=v_0+at\)を\(t\)で積分するだけです。

こんな風に微積物理があると劇的に手間が減るような場合に絞って、計算によって導き出す練習をしておくのがベストかと思います。計算による導き方は先生に聞けばわかると思いますし、ネットで調べたらすぐに出てきますので。

物理のおすすめ参考書は?

僕が使っていたのはリードα、秘伝の物理、重要問題集、標準問題精講の4冊です。この中でオススメするのは標準問題精講ですね、難関大志望者に限りますが。

特に東大受験生の中では『難問題の系統とその解き方』、いわゆる難系がバイブル的な存在になっていると思いますが、微積物理を使った解説をしていることや、見た目の古臭さがどうも自分には合わず、代わりになるような問題集がないかと探している中で出会ったのが標準問題精講です。

書店で見つけた時は自分だけの最強の武器を見つけたような嬉しさがありました。

難系よりも難しいという人もいますが、解答が何と言っても丁寧ですし、デザインも綺麗でモチベが上がります。独学で難関大合格を目指している人にはオススメですよ!

その他にも人気の参考書は人気なだけの理由があるので、どの参考書を使おうか迷っている人は【高校物理・参考書・ランキング】3段階の偏差値レベル別に使うべきおすすめ参考書8選と各時期別勉強法 参考書・問題集を参考にしていください。

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東大物理勉強法

東大物理は2014年の太陽電池の問題のように目新しい設定の問題が出題されることがありますし、まだ東大の過去問演習を始めていない人は、東大物理はとてつもなく難しいのではないかという印象を持つ人が多いのではないでしょうか。

でもここ数年は設定としてはよくある設定の出題ですし、典型問題を解き切る力+αで東大物理は乗り切れるレベルだと思っています。その+αをどのように実現するかは東大物理で40点とるための勉強法は間違えたときに自分の解法が悪い理由を徹底的に考え抜くことにまとめました。東大志望者だけでなく、難関大志望者には共通してオススメします。

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