2017年05月13日更新

英作文対策を始めるさいに踏まえておくべき姿勢とおすすめ参考書10選

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英作文対策は「基本」と「応用」の2段階と捉える

英作文問題は、和文英訳問題自由英作文問題の2つに大別されます。

どちらも英文を書くという点では同じです。それに関する対策は避けて通れません。つまるところ「基本」文法の習得ですね。英語の他の分野にも通じると思います。

一方、和文英訳問題は日本語をもっとも自然な形で英語に置き換える技術、自由英作文問題は自分の意見方針から逸れず、採点者に伝わるような論理構成を守る技術がそれぞれ固有に必要です。これらはどちらかというと英作文に独自のテクニックといえて、読解や文法問題には要らないことが多く、やや「応用」寄り。

英作文参考書を用意して対策していくさいにも、まず文法・表現上間違いのない英文をある程度書けるようにしたうえで、和文英訳や自由英作文にそれぞれ必要な技術を磨いていく、と行った段階を踏むと効率的といえます。

言い換えると、基本から応用へ、という流れを守ったほうが良いということです。

逆に、ろくに基本文法もおさえないまま「覚えておくと英作文で使えるベンリな表現」めいたものばかり身につけようとすると、得点がなかなか安定しませんよ。小さなテーブル(=基礎)に巨大な箱(=テクニック)を載せて踏み台にしているようなものですからね。高いところに手が届くこともありますが、ちょっとでもバランスを崩すと転げ落ちてしまいます。

さて、巷で市販されている有名な英作文参考書は、どちらかというと「2段階目」、すなわち英作文に固有のテクニックを扱うものが多いです。ゆえに、本記事もそれにちなんだ内容が文章の大半を占めることになりますが、決して「1段階目」をないがしろにして良いというわけではないことをはじめに留意しておいてください。

和文英訳と自由英作文を自由度の違いだけで捉えるのは少し危険

つづいて、先に述べた語句を用いると「2段階目」に絞った話をします。

和文英訳は、与えられた日本語をもとに英語へ訳します。つまり英語で書く内容は指定されているわけです。一方、自由英作文は多少の縛りこそあれ内容を自分で考え、それに沿って英文を書かなければいけません。

そう考えると和文英訳は指定に従えば解けるけれど、自由英作文は書いても良いことが多すぎて逆に手がつかない……といった不安を受験生は抱きがちです。内容を自分で考えなければいけないということから、自由英作文を和文英訳の上位互換のように捉えている方も多いのではないでしょうか。

それは勘違いです。和文英訳は日本語と一対一対応している英語に変換すれば良いだけの不自由な作業ではありませんし、自由英作文は何でも書けるフリーダムな分野というわけではないのが実情なんですよ

というのも、和文英訳はもとの日本文のもつニュアンスを保全しつつ訳さなければいけないという難しさ=自由度があり、web上の自動翻訳サイトに英訳させると時折とんでもない訳出がなされることからもわかるように単純な作業ではないのです。うまくニュアンスを伝えるところに自由度が含まれるともいえますね。

さらに、自由英作文に関しては、受験生の英作文力はとても限られており、自分の知っている限られた英語表現でしか意見を表明できないことを忘れてはいけません。自分の知っている英語表現を使って書ける「意見」を(それが本意ではないにせよ)その場で生み出して書く、という倒錯が、現実的には求められるのです。

以上から、和文英訳だってニュアンスを保ちつつ訳す技術に自由度がありますし、自由英作文だって自分の使える表現でしか書けない点において不自由といえます。どちらがより難しい分野だと考えるよりは、両者はまるで異質であると捉えたほうが方針立てを失敗しなくなるでしょう。

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和文英訳問題は和文英訳よりも前に「和文和訳」を行う

英作文参考書には、和文英訳問題集、自由英作文の問題集、英作文に使える表現集、の3種類があり、和文英訳対策にはもちろん和文英訳問題集をメインに据えつつ、表現集をたまに参照するくらいの姿勢でいきましょう。

もちろん、志望校の過去問形式を確認したうえで、それに沿った対策を進めてください。また、記事の最初で述べたように単語・文法の基本知識は前提として固めなければいけませんよ。英作文は単語・文法・構文解釈よりも上に位置する分野であることは間違いないです。

問題集を解くさいには、自分の知識をフル動員してできる限りの英訳を試みてもらいたいのですが、答え合わせ・復習のさいに気をつけておいてほしいことがあります。

それは、問題文の日本語をそのまま英語に訳そうとするとニュアンスのズレが起きやすい、ということ。

例えば次のような文があったとします。「あなたはどのように考えますか?」これを訳してみましょう。

答えはWhat do you think?です。WhatをHowにしてしまった方は、「どのように」=Howという一対一の訳語が意識にあったものと思われます

しかしHow do you think?と書いてしまうと、「あなたはものごとを考えるさい、脳ミソを使って考えますか?それとも踊りながら考えますか?座禅を組みながら考えますか?」といった思考手段を尋ねる質問文になってしまうんですよね。「あなたはどのように考えますか?」は言うまでもなく考えている内容を問うているので、Howでは誤り。ここでは、What do you think?とするとニュアンスが合います。

以上が、一対一の訳語を引っ張り出して訳すと間違える例。問題文を、そのニュアンスを汲み取ったうえで訳しやすい文に置き換えること。先の例でいうと、「あなたはどのように考えますか?」を「あなたの意見は何ですか」と置き換える作業。これを「和文和訳」と呼ぶことにします。

和文英訳は英語の勉強をしていくにつれ自然とできるようになっていきますので、和文英訳問題でカギとなるのはこの「和文和訳」がうまくできるかどうかです。

自由英作文問題は暗記科目と考え表現をストックしていくことで対策する

自由英作文とはいっても、自分の使える英語表現でしかものごとを自由に言い表せません。自由度をあげるために、英語での表現をどんどんストックしていきましょう。そのさい、自由英作文問題集をメインに使いつつ、表現集も読んで必要があれば暗記もします。

ところで英語表現って何のことでしょうか。まずは日本語で考えてみましょう。受験生のみなさんは、多少のミスこそすれ母国語である日本語をほとんど不自由せず使いこなすことができます。しかし、うまい文章を書ける人とそうでない人は確実にそれぞれ存在する。受験生の誰もが夏目漱石のような巧みな文章を書けるわけではないですよね。

ゆえに、単語力・文法力がある程度しっかりしていてもうまい文章を書けるとは限りません。日本語でも英語でもそれは同じこと。うまい文章を書けるか否かをわけるのが表現力であり、それを支える知識こそ英語表現なのです

単語力・文法力を身につけ、間違いのない文章を書く力は前提。これは英作文に限らず、英語全般の勉強で伸ばしていってもらいたいのですが、加えて表現をストックしていくことが自由英作文対策に有効といえます。夏目漱石になれとはいいませんが、一般的なネイティブの書く英文くらいを目標にすると良いでしょう。

以上を踏まえたうえで、自由英作文問題集を解くさいに習慣にしてもらいたいことがあります。それは、解答例から使えそうだと思った表現を盗んで暗記し、自分のものにすることです。

盗むべき表現には2種類あります。「単語・熟語の知識としては知っているけどいざ英文を書くとなるとなかなか出てこない表現」と、「文法の勉強だけでは習わないようなネイティブチックな表現」の2つです。

前者は例えば「注目する」であればfocus on、「利用可能である」であればavailableやopen toといった感じです。どの表現がなかなか出てこないかは受験生次第なので、「あっこれ自分では書いたことがないけど使えると便利だな」と思った表現が解答例に出てきたら頭の片隅に入れておき、別の機会で使ってみて定着を図りましょう。

後者は例えば「社会人になる」であればbe out of college(be a social manではありませんよ)、「何が今現在起きているか、趨勢はどのようになっているか」であればWhat’s going on(What’s happeningでも文法上間違いではないのですがニュアンスが少し違います)といった感じです。これも前者の場合と同様に頭にストックしていきます。

;もちろん最初の壁は文法・単語上間違いのない英文を書けるかどうかですが、それを乗り越えた受験生たちの間で差がつくのが、以上にあげたような英語表現のストック量の多寡なのです

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おすすめ和文英訳参考書

DUO 3.0

単語・熟語集として用いられることが多いDUOですが、英作文対策としても有用です。DUOは例文暗記によって単語・熟語を効率よく覚えることを主眼に置いています。そのため、例文は文法的に堅苦しくなく、まさに英作文向きのつくりとなっており、他の例文集との差別化が可能です。

また、例文の与えられている和訳が自然な日本語であり、和訳から英訳を試みるさいに「和文和訳」を行う練習もできます。目と手と耳で覚えるのが語学の鉄則。付属CDを聴きながら、書き取って例文を身につけていき、暗唱・暗写ができるまでになりましょう。

受験英作文は皆さんが思っているより思考・発想の自由がありません。とりわけ自由英作文はその場ですべての英文を構築するより、あらかじめストックしておいた汎用性の高い文やフレーズを組み合わせて骨組みを作るものです。そういう意味でも、例文暗記と練習が英作文対策に効いてきます。

英作文基本300選―英語的発想の日本語をヒントにして覚える (駿台受験シリーズ)

大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編

例文暗記だけでは勿論対策になりませんので、和文英訳・自由英作文ともに演習を積み重ねましょう。大学入試英作文ハイパートレーニングシリーズは和文英訳・自由英作文ともに揃っています。英作文参考書にかんしては基本的に問題を解く→解説を読む→例文・解答を書いて暗記する、の流れを踏めばどれも使いこなすことが可能。

文法・語法の問題集や長文問題集と異なり、高度な文法をさして必要としない英作文においては、この流れの中の「例文・解答暗記」を怠ってしまうと本当に学ぶものが何もないので、最後まで手を抜いてはいけません。

逆に言うとこの流れを守ればどの参考書を用いても一定の学習効果を見込めますので、あとはページレイアウト・分量を鑑みて気に入ったものを手に取ると良いでしょう。DUOはコンパクトで洗練されたデザイン、英作文基本300選は駿台シリーズに特有の余計な装飾を排した簡潔なつくり、ハイパートレーニングシリーズは中庸といったところでしょうか。

減点されない英作文 改訂版

上の3冊と同様問題集としても使えますが、タイトルの通り「減点されない」ため留意すべき文法上のポイントに重きを置いた解説が特徴的です。暗記しておいた例文だけで英作文を完結させるのは流石に不可能で、現場にあわせた修正・補足を自分の手で行う必要に迫られる。減点を食らってしまうミスはそこで生まれます。

いきなり減点ポイントを確かめるより、ある程度演習を積んで自分に特有の弱点などが見えてきてから用いると真価を発揮する参考書ではないでしょうか。あるいは試験直前に「ここは間違えやすいから見直しておくぞ」と意識づけをするさいに読むのも効果的だと思います。時制、関係詞、仮定法……あやふやなポイントは誰しも有しています。

おすすめ自由英作文参考書

自由英作文を単体で扱う参考書は数がそれほどなく、和文英訳とセットで載っているものも含めて紹介します。

大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編

頻出英作文完全対策 (大学受験スーパーゼミ)

自由英作文も含めた英作文の演習は以上の2冊で行うことができます。演習の流れは上でも述べたように問題を解く→解説を読む→例文・解答暗記と踏んでもらいたいと思います。

宮崎の今すぐ書ける英作文・自由英作文編 (東進ブックス―名人の授業)

東進ハイスクールの宮崎尊先生による本書は、問題集というより英作文に対する姿勢・方法論を学ぶことができます。英語的なロジック、発想とはどのようなものか、であったり、考えが伝わるようなパラグラフの書き方など、基本からさらっていく本書は英作文対策で詰まったところがあったさいに息抜きがてら読んでみると意識が刷新されるでしょう。

大学入試最難関大への英作文―書き方のストラテジー

東大英語 総講義 (東進ブックス)

以上の2冊は、特に後者は書名の通り東大をはじめとした難関大向け。東大志望で単語・文法はそこそここなしてきたけど英作文対策が進んでいない!という方は、今まで紹介してきた参考書類を飛ばしてこの2冊に取り組むのも一手。問題数に不足はありません。

なお、東大英語総講義は英作文用の参考書ではなく、東大・二次試験の英語全般の対策書となっております。

おすすめ英作文表現参考書

トピック別 英作文頻出表現活用ハンドブック

英作文で頻出の表現や語句が大量に載せてあります。実用的な辞書として使えるうえ、「死刑制度」「教育」「環境問題」といった英作文でよく問われそうなテーマ、「学校」「心理状態」「時制表現」など覚えておくと役に立つトピックごとにまとめられたフレーズ集としても大変有用です。

いかんせん掲載量が膨大で、余すところなく暗記するには苦労すると思います。例えば「環境問題」について自分で英作文問題をつくり、それに沿った英文を書きながらフレーズを暗記していく、といったふうに使うと能率的。とはいえ全暗記を試みるのは費用対効果があまりにも悪いのでやめましょう。

画像引用:https://schoolwith.me/columns/31664

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