2016年09月24日更新

『当たり前のことを当たり前に実践する』東京大学理科三類合格者の高1,2の数学の授業の受け方

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合格者のプロフィール

年度 2016年(現役)
進学 東京大学理科三類
合格学部
  • 東京大学理科三類
出身高校 茨城県立土浦第一高等学校
センター試験
英語
190点
国語
166点
数学1A
90点
数学2B
95点
物理
95点
化学
96点
地理
74点

―高1,2年の数学の授業で扱った教材・宿題で使用された教材を全て教えてください。

教科書は啓林館の「詳説数学」、問題集は教科書傍用の「アドバンス」を模範解答付きで利用していました。また、高校2年生の授業の最後の時期には、演習書としてZ会の「アップリフト」を使いました。

高校1,2年生で数学の基礎力を付けるという授業方針だったので、教科書・問題集ともに青チャートレベルの標準的なものが採用されています。

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―高1,2年の数学の授業の進度を簡単に教えてください。

公立高校だったので、高校1年生の最初の授業はもちろんのこと数Iの「数と式」からスタートしました。

ですが、高校2年生までには数IIIも含めてほぼ全範囲終わらせる予定だったので、高校1年生の11月には数Iと数Aの両方の授業が完了し、高校2年生の9月には数IIと数Bが完了しました。結局、高校2年生の間に進んだのは、数IIIの微分法まででした。

数Bの教科書が早めに終了した後は、高校2年生の間に残りの数Bの授業時間を利用して演習書「アップリフト」を進めていきました。

―高1,2年の数学の授業の「予習の仕方」について具体的に教えてください。

僕の高校では、教科書の練習問題を生徒たちが事前に解いておき、授業の開始前に黒板に自分なりの解答を書くというスタイルを取っていました。つまり、授業についていくためには予習が欠かせませんでした。

予習の時は、まず教科書に載っている定理と例題を読んで理解します。そして、教科書を閉じて読んだばかりの例題を今度は自分の力でノートに解き直します。

もしペンが止まるところがあったら、それは自分の理解が不十分なところ。模範解答をもう一度読みましょう。そして「理解できた!」と思ったら、再度教科書を閉じて自分の力で解答を書いていきましょう。

この「教科書を見ずに、自分の力で書き直す」というのがとても大切なところ。模範解答の書き写しばかりやっていると得るものは小さいです。例題を読むとき、自分の言葉で解答を作り直すときも、頭をフル回転させましょう。

そして例題を解き直し終わったら、練習問題を自分の解ける範囲で解きます。解けない問題があったとしたら、そこがまさに注意すべきポイント!特に授業での解説をしっかり聞いておきましょう。

―高1,2年の数学の「授業の受け方」で意識していたことを具体的に教えてください。

この記事を読んでいる皆さんは、どのように数学の授業を受けているでしょうか。他の教科と同じように、板書される内容を必死にノートに写している人が多いのではないでしょうか。

確かにその授業の受け方も大切かもしれません。ですが、数学の授業についてもっと大切なのは、先生が授業中に口頭で伝えるちょっとしたコメントに注意を払うことです。

数学の教科書の表現は厳密すぎる故に、分かりにくいものが多いです。そのため、教科書の内容をかみ砕いて表現し直す先生方のコメントは理解を助けるうえでの宝の山であることが多いのです。

さらに先生が教える内容のうちで僕が特に注目していたのは、予習で理解できなかったポイントと、教科書に載っていない内容(例題の別解など)の解説です。

先生方が教える内容を全て書き写すことはせず、重要なポイントだけ抜き取って教科書やノートにメモを取るスタイルを取っていました。

なお、先生方が授業中に話すちょっとしたコメントの重みはある程度予備知識を持っていないと分からないので、予習をさぼると学習効果が半減してしまいます。特に2年生の時期は大変かもしれませんが、予習はしっかり行いましょう!

―高1,2年の数学の授業の「復習の仕方」について具体的に教えてください。

僕の場合、授業の復習とはいっても教科書の問題をもう一度解き直すことはしませんでした。むしろ本当に理解ができたかどうか確かめるために、教科書傍用の問題集を利用して類題を解いていきました。

授業を忘れないうちに問題集で対応する範囲を解き直すことのメリットは、授業で一度理解した内容がよりしっかりと記憶に焼き付くことです。

さらに定期テストの提出課題を先取りして解いていることにもなるので、テスト直前に「課題が終わらない!」と慌てる必要もなくなります。

問題集を解くうえでの自分の勉強法は以下のようなものです。

  1. まずは、自分の分かる範囲で問題を解く。場合によっては、教科書なども参考にする。
  2. 分からなかったら模範解答を少しずつ見ていく。解法が分かった時点で、続きを自分で解いていく。
  3. 全く歯の立たない問題は、本解答をよく眺めて理解する。解答の方針、表現の仕方、計算のポイントなど全て「分かった!」と思ったら、模範解答を閉じて自分の言葉で解答を作り直す。ペンが止まるところがあったら、それは自分の理解が不十分なところ。再度模範解答をちょこっと見て、解答を作っていく。

お分かりだと思いますが、予習の時と同じで重要なのは「自分の言葉で解答を作り直すこと」です。解けない問題を解答の書き写しで終わらせるか、模範解答を横目に見ながら自分の言葉で書き直していくのか―これだけでもかなり成果は変わってくるはずです。

なお、学校で模範解答が配られていない場合は、教科書やノートはもちろんのこと、青チャートなどの市販の問題集の類題を参考にしながら答えを書くといいかもしれませんね。

―高1,2年の時は部活もあり体力的にも厳しい人も多いですが、家に帰ってからの勉強で成果を出すには何が重要だと思いますか?

ずばり、「勉強できる環境を整えること」と「勉強する時間を固定すること」だと思っています。僕の場合は家に帰ると勉強できなくなるのは分かっていたので、平日は毎日部活が終了してから夜の8時まで学校の図書館で勉強していました。

また、「与えられた課題をいかに有効に活用するか」というのも大切です。

どんなに忙しくても、解答の書写だけは絶対にしないでください!少しでも、自分で考えるプロセスを入れるようにして下さい。

―大学受験を終えてみて高1,2年の時の数学の授業をより効果的に活用するにはどうすれば良いと思いますか?その理由も含めて教えてください。

数学は分野ごとの理解の積み重ねで実力が伸びていく分野である、とよく言われます。そのため1,2年生の間で大切なのは、1つの分野の基本的な内容(教科書レベルの内容)を完璧に理解したうえで次の分野の勉強をスタートすることだと言えます。

では、部活なども忙しい中、教科書レベルの理解を完璧にするにはどうすればいいのでしょう?

答えは、授業とテストのサイクルをうまく利用することです!

例えば、予習・授業・復習(宿題)・テストを全てきちんとやれば、これだけで同じ分野の内容を4回繰り返して勉強していることになります。これに+αで自分の勉強をすれば、基礎的な内容はしっかり理解できるようになり安心して次の分野の勉強に進めるはずです。

逆に授業中に寝てしまい先生の貴重な解説を聞き逃すと、自分で内容をフォローアップする必要が出てきます。こうなると勉強の効率が悪くなり、勉強量が2倍になってしまうといっても過言ではありません。

学校のカリキュラムを最大限に活用して、効率よく理解を深めていきましょう。

―最後に高1,2年の数学の授業を大学受験の数学に生かすために大事なことを含めて高1,2年生にアドバイスをお願いします!

入試問題を見たことのある人なら分かると思いますが、数学の問題は教科書レベルと入試レベルで難易度の差が非常に大きいです。

だからと言って、1,2年生の今から学校のカリキュラムを超えて無理に入試レベルの問題を解く必要はありません。焦りは禁物です。

むしろ今だからこそやってほしいのは、これまで伝えてきたように学校の授業やテストにしっかり臨んで、各分野の基本的な内容をしっかり理解しておくことです。そうすれば、高校3年生になってから問題演習をスムーズに進められるようになります。

僕が皆さんにアドバイスしているのは、当たり前のことを当たり前にすることに過ぎません。でも、これがなかなか難しいのも事実です。

皆さんが、「当たり前のことを当たり前に」実践していき、合格へのさらなる一歩を踏み出していくことを願っています。