2016年10月09日更新

多くの受験生が『軌跡の問題』で減点されるのは解くための絶対的なプロセスが身についていないから?

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軌跡の問題をx、yだけの式にするという目的だけで解いていては安定して点を取れない

軌跡の問題を苦手としている人は自分の中に絶対的な解法手順が身についていないか解法手順を暗記だけして正しく理解できていません。

たしかに定期テストで直前に勉強した問題のパターンは解けるかもしれませんが、模試などでの初見問題はそれだけでは解けないでしょう。

したがって軌跡の問題を解く際の正しい手順を理解しなければなりません。

ここで紹介するのは基本的な軌跡の問題の流れですが、軌跡の分野は難関国公立二次試験でも頻出であるため基本的なことをしっかり押さえてほしいです。

軌跡の問題を解くための4ステップ

軌跡の問題を解くときに「何をすれば良いのかわからない」「よくわかってないけどとりあえず式をいじってたらさらに訳がわからなくなった」という人は多いと思います。そこで軌跡の問題を見たときの思考手順をここで示したいと思います。

問題
放物線\(\begin{eqnarray*}y=x^2+(2a-4)x-a^2\end{eqnarray*}(a≥0)\)の頂点Pの軌跡を求めよ。

1,求める軌跡の任意の点の座標を\((X,Y)\)などで表す。

問題文の中で求めよと言われている軌跡の座標をまず\((X,Y)\)とおきます。

ここでは放物線の頂点Pを\((X,Y)\)とします。

2,与えられた条件を座標の間の関係式で表す。

条件の具体例は辺の比、頂点、垂直、中点など問題文中に表記されているものを素直に数式化することができれば大丈夫です。この段階では媒介変数とx、yが混在している式がいくつか出来ます。

ここでは頂点という条件から、平方完成して
  \(\begin{eqnarray*}y={x+(a-2)}^2-2a^2+4a-4\end{eqnarray*}\)

こうして、\(\begin{eqnarray*}X=-a+2、Y=-2a^2+4a-4\end{eqnarray*}\)

という2つの条件式が見つかります。

3,2の式を整理してX,Yだけの式にして軌跡を求める。

おそらく多くの人がこの段階でつまずくと思います。ここで大切なのは自分が設定した媒介変数を消去してx、yだけ残すという意識を持つことです。

ここでは、\(\begin{eqnarray*}X=-a+2\end{eqnarray*}\)から\(\begin{eqnarray*}a=-X+2\end{eqnarray*}\)という式を得て、それをY=の式に代入します。よって\(\begin{eqnarray*}Y=-2X^2+4X-4\end{eqnarray*}\)という放物線の方程式がでます。

4,逆が正しいことを確認する。

求めた軌跡の方程式が表す図形上の点が条件を満たしていることを確かめます。これは明らかな場合は省略可能です。「軌跡を求めよ」と問われているときには、式だけではなく、その方程式が示す図形の形状も書きましょう。

ここで\(\begin{eqnarray*}Y=-2X^2+4X-4\end{eqnarray*}\)を答えだとしてしまうと減点されてしまいます

なぜなら条件で\(a≥0\)があるので\(a=-X+2≥0\)より\(X≤2\)となるからです。

よって答えは 

放物線\(\begin{eqnarray*}y=-2x^2+4x-4\end{eqnarray*}\)の\(\begin{eqnarray*}x≤2\end{eqnarray*}\)の部分

となります。

以上のことが基本的な軌跡の問題の解法の流れです。まずはこの流れは確実に頭に入れましょう。

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軌跡を求めた後に逆の証明をする理由

軌跡だけを求めて満足していたら減点されてしまうことがあります。求めた軌跡の図形が条件を満たしているか確かめなければならないのです。具体例で説明します。

\[x=t ,
y=t+1 (t≥0の実数)\]

1つ1つtに値を代入していくことで\((x,y)\)の値が求まりますが、そんなことをしていたら日が暮れてしまいますね。

したがって\(x=t\)の式を\(t=x\)と見て\(y=t+1\)の式に代入します。するとうまくtを消去でき、直線\(y=x+1\)という式が求まります。これが求める軌跡です。

しかしここで満足してはいけません。この式は必要十分条件ではなく必要条件に過ぎないのです。なぜなら問題には\(t≥0\)という条件があるからです。

具体的には「直線\(\begin{eqnarray*}y=x+1\end{eqnarray*}\)上のすべての点(x,y)について、\(\begin{eqnarray*}x=t , y=t+1\end{eqnarray*}\)を満たす\(t≥0\)の実数tがあるかどうか」を調べます。

これがいわゆる逆を調べるというものです。答えは、直線\(y=x+1\)の\(x≥0\)の部分です。

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