2016年09月29日更新

古文の意外な落とし穴。格助詞『の』のこれだけは押さえておくべき用法

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古文格助詞「の」の訳を間違えるのは主格でしか考えていないから

古文で格助詞「の」を見かけたときに、無条件で主格の「~が」で訳してしまっていませんか?

確かに古文に出てくる「の」は、主格の意味で使われていることが圧倒的に多いです。しかし、問題になればまた別の話。問題で問われるのは、同格や比喩といったよりマイナーな意味での「の」です

本来なら、助詞も古文単語や助動詞のようにすべての意味を暗記してしまうのがベター。しかし、古文単語や助動詞は学校で小テストがあったけれど、助詞はまったくのノータッチのままここまで来てしまった、という人も多いでしょう。

すべての助詞のすべての意味を暗記できるならそれに越したことはありません。しかし、古文単語と助動詞の他に助詞の暗記も始めたせいで、暗記だけで手いっぱいになってしまって演習ができない、なんてことになっては本末転倒です。

助詞は試験で問われる意味だけを効率よく覚えていくのが、点数アップへの近道です

本当に覚えるべきは同格の『の』

まずは、格助詞「の」の用法を確認しましょう。

①主格「~が」
大宮のいとゆかしげにおぼしたるもことわりに、心苦しければ、

②連体修飾格「~の」
達人の人を見る眼は、すこしも誤る所あるべからず。

③同格「~で」
白き鳥の嘴と脚といと赤き、鴫の大きさなる、水のうへに遊びつつ魚を食ふ。

④準体法「~のもの」
草の花はなでしこ。唐のはさらなり、大和のもいとめでたし。

⑤比喩「~のような」
世になくきよらなる玉の男皇子さえ生まれたまひぬ。

主格には以上の5つの用法があります。②③は現代語でも使われている用法ですので、暗記する必要はありません。

①は古文では最もよく使われる用法で、これも理解できている人がとても多いです。問題は③の同格と、⑤の比喩です。

特に問題で問われやすいのは③の同格。現代語にはない用法の上、訳し方も複雑なので苦手意識を持っている人も多いでしょう。

③の例文の現代語訳は、「白い鳥で嘴と脚とがとても赤く、鴫の大きさの鳥が、水の上で遊びながら魚を食べる。」となります。現代語に訳すときは、「の」を「で」と訳し、そのあとに続いている「体言+読点(、)」の部分に、主語をもう一度つけ加えます

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助詞も単語と同じで現代語に含まれていない意味こそ押さえるべき

古文単語を暗記する時は、現代語で使われる意味とは異なる意味を持つ単語を重点的に覚える、というのは古文単語暗記の鉄則。

これは、助詞にも当てはまることです。助詞単体が問題になることは滅多にありませんが、『傍線部の正しい訳を選べ。』というタイプの問題では、助詞の用法を変えた選択肢が並んでいることがよくあります。

助詞も古文単語と同じで、問題で狙われやすいのは「現代語とは違う意味で使われている助詞」です。格助詞「の」の場合なら、同格と比喩です。

単語や助動詞に比べて優先順位の下に置かれがちな助詞ですが、文章を訳す上では大きな意味を持っています。格助詞「の」を主格と取るか同格と取るかで、その文章の主語さえも変わります。

問題で問われやすい用法だけを効率よく暗記することで、文章の意味を問う選択問題でのひっかけに惑わされることもなくなります

画像引用:instagram.com

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