2016年10月01日更新

『登場人物の気持ちになって』小説を読む人の点数が上がらない理由

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『小説は登場人物の気持ちになって読む』のワナ

国語が苦手な人に対し、『小説は登場人物の気持ちになって読むんだよ』というアドバイスをしている人を見かけます。

しかしこのアドバイス、人によっては大きな落とし穴となり得るものです。

「気持ち」というのは、個人の性格やその時々のコンディションによって左右される流動的なもの。自分の気持ちを、性格が違う登場人物の気持ちに合わせるというのは至難の業です

単に読書として小説を楽しむのであれば、個人それぞれの解釈が生まれるのは当たり前です。しかし問題として解くなら話は別。

十人十色の性格の受験者がすべて同じ解答にたどり着かなければ、国語の問題として機能していないということ。つまり性格に左右される「気持ち」は、正答することに何の関係もないということです。

センター模試の小説で、ある時は40点である時は16点を取ったというような、点数が安定しない人は多いですよね。これは小説が得意不得意という問題ではなく、登場人物と気が合ったかどうかに過ぎないのです

しかし小説でも、安定して高得点を取り続ける人は少なからずいます。いったいどんな人が小説で高得点を取るのでしょう。

小説で安定して高得点を取り続けるのは一切の感情移入をしない人

小説で安定して高得点を取り続けるのは、『小説の中の登場人物に対して一切の感情移入をしない人』です。

先ほど国語が苦手な人に対して『登場人物の気持ちになって』とアドバイスする人がいると言いましたが、その類いのアドバイスをしがちなのはこのタイプの人たちです。

しかし感情移入をしない人が言っている『登場人物の気持ちになって』というのは、あくまで『本文に書いてあることから推測できる登場人物の気持ちを考えて』という意味

小説な苦手な人は、このアドバイスの意味を「もし自分が登場人物の立場にいたら…」という風に考えることだと取り違えていることが多いです。登場人物ではなく、登場人物の立場に置かれた自分の気持ちを考えてしまっているんです。

小説で点を安定させるためには、まず「もし自分なら…」と小説の中に自分を入れないことが大切です。

ではどうやって自分なしで小説を読んでいくのかというと、本文に書いてあることだけをヒントに、登場人物の心情を推測していくのです。ヒントなしで考えてしまうと、それは推測ではなく想像になってしまうので、問題作成者の想定する答えとは外れてしまいます。

小説を解くときは、設問の根拠となる部分に線を引きます。根拠なしに自分の想像で解いてしまうのを防ぐことになる他、見直しの時間短縮にもつながります。

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考えるのは登場人物の気持ちではなく問題作成者の意図

小説は本文に書いてあることだけをヒントにして解いていきますが、登場人物の気持ちではなく問題作成者の意図を考えるとヒントを探すのも楽になります

「この問題はこういうことを答えてほしいんだろうな」「この問題の答えのヒントがあるとしたらこのあたりだろうな」という感覚を身につけることは、小説のみならず国語と英語で役に立ちます。

この感覚はすぐに身につくものではなく、数をこなしているうちに経験として身についていくものですが、解答解説を熟読するというのも比較的即効性のあるひとつの手段です

数学や物理の解答解説は読んでも、国語や英語はよく読まずに答えだけチェックして終わっている人はいませんか?

国語の解答解説は問題作成者が、本文のどの部分を読んだら答えにたどり着いたのかを論理的に分かりやすく書いてくれているもの。まさに問題作成者の意図そのものと言っても過言ではありません

数学の解き方を解説を読んで確認するのと同じように、国語も解説を読んで自分の推測の仕方が正しかったか確認します。

解説に対して「私はそうは思わないけど…」と思ったなら、それはまだ自分の想像力に頼って解いてしまっているということです。大切なのは本文中のヒントを見つけられるかどうかで、解答者の主観は当然正解にはつながりません。

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