2016年10月16日更新

空間図形の問題で計算スピードを格段に上げるにはベクトル方程式を使って置く文字を減らす

math2b

ベクトル方程式を使えない人は空間図形の問題でタイムロスが大きい

空間図形の問題を苦手としている人が多いです。

そのような人は、図形を立体的に把握できない、そしてベクトル方程式が上手く使えないことが原因でしょう。

空間の中でベクトル方程式を道具として利用できればより簡単に問題が解けます。

まずは、ベクトル方程式を簡単に復習しましょう。

ベクトル方程式は点の位置を表現するときに便利です。

そのときに必要なのは、ある一点と、その点を通る方向ベクトル。平面上で具体的に話をすると、

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-10-10-15-12-53

上図のように、点Pを求めたいとき、\(\overrightarrow{ OP }=\overrightarrow{ OA }+\overrightarrow{ AP }\)と記述できます。

ここで、次に、\(\overrightarrow{ AP }を方向ベクトル\overrightarrow{ t }\)で表わします。

ただし、方向ベクトルとは、特にベクトルの向きを表現するために用いるので、長さは実は重要ではありません。

だから、「方向ベクトルの距離の○倍をすれば、線分APの距離に等しくなる。」と考えて、自分で文字を設定します。

よってsを実数として\(\overrightarrow{ AP }=s\overrightarrow{ t }\)と表現できます。

以上より、\(\overrightarrow{ OP }=\overrightarrow{ OA }+s\overrightarrow{ t }\)となります。これがいわゆるベクトル方程式というものです。

以上で直線のベクトル方程式分野の解説は終わりです。

ベクトル方程式を使って最小限の文字で空間の点を表す方法

問題
\(\overrightarrow{ a }=(1,0,1)\),\(\overrightarrow{ b }=(1,1,0)\)とする。\(点P(1,1,0)\)を通り、\(\overrightarrow{ a }\)に平行な直線をlとし、\(点Q(0,0,1)\)を通り、\(\overrightarrow{ b }\)に平行な直線をmとする。また、l上の点Rとm上の点Sを通る直線nが、直線l直線とmに垂直であるとする。このとき、点R,Sの座標を求めよ。(首都大学東京 2013年度 理系第1問 改)

まずは空間座標上に点をとってみましょう。おおよその位置がつかめたらOKです。

この問題で与えられた条件は直線nは直線lと直線mに垂直であるということです。空間上で垂直条件を存分に使うには、ベクトルの内積条件が使えます。

直線l,mの方向ベクトルはそれぞれ\(\overrightarrow{ a }\),\(\overrightarrow{ b }\)なので、

\(\overrightarrow{ a }\)・\(\overrightarrow{ RS }\)=0-①
\(\overrightarrow{ b }\)・\(\overrightarrow{ RS }\)=0-②

が成り立ちます。

では、\(\overrightarrow{ RS }\)を数式で表現してみましょう。

多くの人は、点R、Sを例えばR(a,b,c)、S(d,e,f)のように座標でおくでしょう。

しかし、これは文字を6個使うので、式も6個たてなければなりません。

これは計算ミスの可能性も増えますし、何より今後の計算が面倒くさいです。

では、先ほどのベクトル方程式のアイディアを用いて点R、Sを表してみましょう。

文字\(u,v\)を実数として
\(\overrightarrow{ OR }\)=\(\overrightarrow{ OP }\)+\(u\overrightarrow{ a }\)
\(=(1,1,0)+u(1,0,1)\)
\(=(1+u,1,u)\)
\(\overrightarrow{ OS }\)=\(\overrightarrow{ OQ }\)+\(v\overrightarrow{ b }\)
\(=(0,0,1)+v(1,1,0)\)
\(=(v,v,1)\)
\(\overrightarrow{ RS }\)=\(\overrightarrow{ OS }\)-\(\overrightarrow{ OR }\)
\(=(v,v,1)-(1+u,1,u)\)
\(=(v-1-u,v-1,1-u)\)
となります。

用いた文字は2つ。文字を6個おくより格段に楽に計算できますね。

さて、上で述べたような内積条件を用いて立式すると、
①より\(\overrightarrow{ RS }\)・\(\overrightarrow{ a }=0\)となります。

\(\overrightarrow{ RS }\)・\(\overrightarrow{ a }\)
\(=(v-1-u,v-1,1-u)・(1,0,1)\)
\(=(v-1-u)+(1-u)\)
\(=v-2u\)

同様にして、②より\(\overrightarrow{ RS }\)・\(\overrightarrow{ b }=0\)となります。

\(\overrightarrow{ RS }\)・\(\overrightarrow{ b }\)
\(=(v-1-u,v-1,1-u)・(1,1,0)\)
\(=(v-1-u)+(v-1)\)
\(=2v-2-u\)

以上より\(v-2u=0と2v-2-u=0を解くと、u=2/3,v=4/3\)

したがって、\(点R(5/3,1,2/3)、点S(4/3,4/3,1)\)が答えとなります。

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ベクトル方程式の問題を手当たり次第解けばいい訳ではない

4STEPなどには「ベクトル方程式を求めよ」って問題や、「角の2等分線のベクトル方程式」などの問題が載っていますが、重要なのは空間の点の座標を求めるときに使えるようになることです

今回の記事でベクトル方程式の復習しようと思った人も、そういった平面の問題とかを全部解きなおす必要はないので注意してください

むしろ解くべきは空間の直線のベクトル方程式を求める問題と、今回みたいに空間の点を表してからその続きがある問題。

時間がたっぷりあると言えるならすべて解いてもいいですが、多くの受験生は少しでも効率的に成績を上げることを考えるべきですよね?

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